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お知らせ

「国の新規就農支援施策」にはどんな種類がある?

2021.09.29
アオニサイファームコラム

まずは「青年等就農計画」の認定から

新規就農を志す人が、資金をあらかじめ潤沢に用意できているわけではありません。というより多くの人がそうだと思います。
私が農業を始める際に活用させていただいたのが「農業次世代人材投資資金」「青年等就農資金」です。

この2つを活用するにはまず「青年等就農計画」を作成し、それを市町村に認定されなければなりません。
そのため私はまず、つくば市役所の農業政策課に相談し、進め方の指導を受け、「つくば地域農業改良普及センター」の担当者と相談しながら1年かけて作成しました。

この「青年等就農計画」が市町村に認定されなければ、2つの資金支援を受けることができませんので、ポイントをおさえてしっかりとした計画を作成し、認定を受けるための条件をクリアすることが不可欠です。

センターの担当者は書類作成のための工夫を熟知しておられました。
そして、「つくば市の新規就農者を増やしたい!」という熱い思いで、私に寄り添って粘り強く取り組んでくださいました。
とても感謝しています。

「青年等就農計画制度」についての詳細はこちら(農林水産省ウェブサイト)

まず「農業次世代人材投資資金」って何?

「青年等就農計画」が認定されれば、いよいよ、2種類の資金の申請です。
まず、「農業次世代人材投資資金」は、下記のように定義されます。

・次世代を担う農業者を志向する者に対して、就農前の研修を後押しする資金(準備型・2年以内)及び就農直後の経営確立を支援する資金(経営開始型・5年以内)

さらにこれは、以下のとおり2つの型に分けられます。

1)準備型
都道府県などが認める道府県の農業大学校や先進農家などの研修機関で研修を受ける就農希望者に、年間最大150万円(最長2年)を交付するタイプ。
※就農予定時の年齢が原則49歳以下であり、次世代を担う農業者となることについて強い意欲を有していること、都道府県などが認めた研修機関で概ね1年以上(1年につき概ね1,200時間以上)研修することなどが交付要件。

2)経営開始型
新規就農される方に、農業経営を始めてから経営が安定するまで最長5年間のうち、経営開
始1~3年目は年間150万円、経営開始4~5年目は年間120万円を定額交付するタイプ。
※独立・自営就農時の年齢が原則49歳以下の認定新規就農者であり、次世代を担う農業者となることに強い意欲を有していること、市町村が作成する「人・農地プラン」に中心となる経営体として位置付けられている(位置付けられることが確実と見込まれることを含む)などが交付要件。

農業次世代人材投資資金の詳細はこちら(農林水産省ウェブサイト)

それから「青年等就農資金」って何?

「青年等就農資金」とは、以下のような資金です。

・市町村から「青年等就農計画」の認定をうけた認定新規就農者を対象にした、実質無担保・無保証人の無利子融資。

これは、農業経営を開始するために必要な農業生産用の施設・機械の整備、家畜の購入費、果樹や茶の新植・改植費のほか、長期運転資金など幅広い用途に対応し、借入限度額は3700万円(特任限度額1 億円)となっています。
就農後、しばらくの間は収入が安定せず、返済が難しい場合も想定されることから、償還期限17年以内のうち据置期間は5年以内に設定されています。
これは、新規就農者にはとてもメリットの大きい、とても助けになる資金です。

青年等就農資金の詳細はこちら(日本政策金融公庫ウェブサイト)

以上、私が活用させていただいた、国からのさまざまな支援制度をご紹介しました。
これらのおかげで、私は今、農家としての道を勇気をもって歩むことができています。
本当にありがたく思っています。

なお、これらの制度については現在、国と地方とで、来年度からの制度変更の話し合いが行われているようです。
そのあたりの最新情報についても、今後ブログで発信していきたいと思っていますので、ぜひご参考いただければと思います!